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蔵のムラ〜小那比集落散策

2011年5月21日(土)
郡上の隠れ里、郡上市八幡町小那比に行ってきました。

小那比は、実は高級茶葉を生産する茶処。これまでは有名な「白川茶」に混ぜられていましたが、最近では「小那比茶」として独自のブランドづくりをして、郡上市内で「100%小那比茶」を飼うことができます。地元の人曰く、いろんなところでお茶をいただくけど、どこよりも自分の家のお茶が美味い!

そんな美味しい!小那比茶を自分の手で摘み、後ほど家で飲めると人気の「小那比茶摘み茶もみ体験」。今年ですでに7回目となるこの企画は、大きな宣伝をするわけでも無いのですが、今まで参加された方のクチコミパワー?で年々参加する人が増え、今年は市内外から73名が参加。

真夏日となった暑い日差しの中、新芽をひたすらに摘む参加者はみな笑顔です。


さてお茶摘みはもちろんですが、今回の楽しみは初めて行われる「集落ウオーク」。

これまで何度も小那比に伺っていますが、歩くのは初めて。主催の小那比グリーンツーリズム会議・会長、羽田野哲夫さんの案内で、哲夫さんが住む「神奈良(かんなら)」という地区へ向かいます。


先頭を歩くのが羽田野哲夫さん

神奈良は16軒の集落。そのうち11軒に蔵があるそうです。これだけ蔵がある家が密集している集落は全国的に見ても珍しい、とのこと。

集落の入口にさしかかると、山肌に大きな祠が。

 

その麓にはお茶畑。でもこちら昔からある在来種とのこと。
今のお茶畑は管理のしやすいヤブキタになっていますが、ひっそりと在来種が残っている場所があるんですね。

 

そしていよいよ神奈良の中心部へ。なるほど、これまで見てきた小那比の風景となにかが違う!

 

こちらが蔵がある家。

 

世にも珍しい2軒で共有する蔵。隣同士の家で一つの蔵を建てたそうです。立派!

 

そして哲夫さん曰く、「神奈良はみんな羽田野。100%羽田野や」
なるほど、どこの蔵にも羽田野家の家紋が。

 

哲夫さんは神奈良の良さを小川がある風景だといいます。美しい風景を毎日見れる、それが田舎の特権だと。

神奈良を流れる小川には、以前は草が生い茂っていたとのこと。川を美しくしたい、と哲夫さんが一人で草刈を始めたそうです。すると徐々にいっしょに草刈をする人々が増え、今では若い人もいっしょに草刈をしているそうです。
今私たちが見る美しい風景は、集落の結束がつくった風景でした。

「何かをしたいと思ったらまず自分からやる」

お茶摘み体験などのグリーンツーリズムの中心となって頑張っていらっしゃる哲夫さん。集落を愛する想いと行動が皆の心を集め、この美しい風景を生み出しているのだ、と思いました。
哲夫さんは集落を見守るために、毎日新聞配達のために、神奈良を歩いて回っているそうです。

「神奈良には空き家になっているところが1軒しかないんよ」

愛すべき郡上の美しい隠れ里のひとつ小那比。郡上のどこも少子高齢化で人が減り空き家がどんどんと増えている中、神奈良には今も多くの人が住む―その魅力を少しだけ感じることができました。

 

小さな祠の前で
「これは水神様。この水神様のおかげで神奈良は水害はない。いつもお参りして感謝してるんや」
という哲夫さんの言葉に、参加者一行は無言でお参りをしました。

途中一行は、冷たい湧き水を頂いたり、人の庭?とも思える山肌に残る旧街道を通ったり。
予定外に、途中のお宅では子供たちの「鯉の餌やり体験」も実施。
突然おじゃましたのにもかかわらす、集落のみなさんは優しく声をかけてくださいました。

 

 

里山を歩く・・・歩くことで人の営み、そして人々が大切にしてきた自分たちの暮らしをカタチづくる大切な何かに気付かされます。そして自分の中に常に気づきが生まれる「集落ウオーク」、とても楽しいです。
でも、歩くときは地元の方と一緒に、礼儀正しく、「お邪魔します」の気持ちで。里山は観光地ではない、そこに住む人々の一部です。

 

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