Paskel's room

プロフィール
パスケルさん
 Paskel’s room
 八幡の学びの森パスカルの
 塾長パスケルのブログです。
 趣味はリコーダー・オカリナ
 演奏、落語・音楽鑑賞、
 日曜大工などです。

 下のプレーヤーで
 "Paskels"による
 多重録音のリコーダー演奏を
 お楽しみ下さい。 一人で全
 パートを吹いています。

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卒業作文
学びの森パスカルでは、通信制高校の学習支援センターをやっています。

先日通信制高校の高3の生徒に、「高校生活の思い出」や「将来の夢」についての卒業文集の課題が出ました。文字数は400文字。

今まで、文章を書く課題ではなかなか書いてこなかった生徒なので、今回も無理かなと思っていました。

ある程度は添削をしてあげたいので、「ワープロで打ってUSBメモリに入れておいで」と言ったところ、昨日、USBメモリを持ってきました。

そして、「間違えて1800文字書いてしまいました」と。
これにはびっくりしました。

そこには、中学高校と不登校になってしまったこと、親からも先生からも責められ、自己嫌悪に陥ったこと、何度も何度も今度こそはと思いながら、何もかも億劫になってその度投げ出してしまったことへの自責の念がとうとうと綴られていました。

そして、2年くらい前にネット上で様々な人に会って世界が広がったことが生き生きと書かれていました。
そして高校卒業後は、親元を離れて自立したいと。

彼は今まで自分のこういう思いを吐露してくれることは一切ありませんでした。しかし彼はネット上では自分の気持ちを正直に表現できていたんだと思います。

「鉛筆と原稿用紙」に向かい合うと気持ちが「勉強モード」に入ってしまい、一文字も書けなかったのが、「ワープロで、キーボードで打っておいで」と言った瞬間に、文章が自分の中から湧き上がり、自己表現することができたんですね。

壁だったのはインターフェイス、簡単に言えば「道具」にあったのです。

これは新しい発見でした。
「君はキーボードさえ与えられば、何でもできるんや」と言ってやりたくなりました。

そしてこうやって自分の気持ちを文章にすると、それを読む自分がいて、さらに色々なことを考えることができるようになる。アウトプットするということは、とても大切なことだよと。

作文は、その後、焦点を将来の夢に絞って、前半部分を割愛し、1800文字を400文字に添削しました。とてもいい作文になったと思います。

作文が出来上がった後、私が経験したネットの話を色々としました。

インターネットができる前、パソコン通信というものがあり、私は3年くらいチャットにはまってしまったこと。その頃に皆で作った絵文字が現在の携帯電話の絵文字に繋がっていること。全国に友達ができ、あちこちを友人宅を訪ねて回ったこと。

ネットでの出会いは、性別・年齢・職業などを超越して、本音で出会えることにその素晴らしさがあるが、本当のコミュニケーションというのは、その人と実際に会って話すことが必要不可欠であること、などなど。

彼はおそらくネットでの人との出会いについて理解してもらえる大人は誰もいないと思って、今まで口を閉ざしていたんだと思います。

今回、気持ちを素直に文章にしてくれたことが本当に嬉しかった。
アクションがあれば、私もリアクションを起こせます。それがまた彼に何らかの影響を与えていきます。

彼にはこう言いたい。

「今までは今まで、過去は過去だ。この一年君を見ていて、君は本当に変わったし、ものすごく成長した。

『一人暮らしして、経済的に自立する』 その目標に向かって頑張りなさい。

君にならできる、必ずできる。先生が保証する。大丈夫だ。」

と。

通信制高校
ちょっと宣伝させて下さい。

八幡で学習塾をやり始めて今年で15年になります。

その間、小学・中学含めて10名以上の方から不登校の相談を受けてきました。

中学で不登校になってしまった子たちが、高校へ進学しても、学力面だけでなく、人間関係にも不安も持ってしまいがちになるのは、無理もありません。

また、中学を優秀な成績で卒業し、高校に入学したにもかかわらず、色々な理由で高校に行けなくなった卒塾生も何人も見てきました。

彼らを忸怩(じくじ)たる思いで見ながら、なんとか力になれないものかという思いをずっと持ち続けてきました。

そのような思いから、去年私の塾は
日本航空高等学校通信制学習支援センター
として登録しました。

通信制高校は、自学自習が基本で自由度が大きいのですが、逆に学習のペースがつかみにくい、勉強が分からなってしまい挫折してしまうなど、卒業まで頑張れる人は全体の30%ぐらいと言われています。

日本航空高等学校の通信制システムは、自宅での学習のほか、週に3回ほど塾に通ってもらい、各1時間半の学習指導を受けながら、レポート作成などのサポートを受けることができるというもので、卒業率はほぼ100%に近いものになっています。

例えば、

「現在の在籍校が自分に合わず、転校を考えている人」

「高校を中退し、編入を考えている人」

「中学卒業後、高校に進学していない人」

「学校に通うよりも自分のペースで学習を進めたい人」

「働きながら高校を卒業したい人」

当塾はそういった人たちの「郡上での受け皿」となりたいと考えています。

*****

そして昨日はうちの塾にとって記念すべき日となりました。

高校を1年で中退したA君が、私の塾の通信制高校に編入してくれ、その最初の授業を受けてくれたのです。

学力的には何の問題もなく、とても楽しく授業を行なうことができました。

彼の人生は始まったばかりです。学園生活を送るだけが高校生ではありません。

二人三脚で卒業を目指し、豊かで輝かしい未来を一緒に勝ち取ろう、そんな希望に満ちた一日でした。

ありがとう、A君。一緒に頑張ろうな!