藍染めの小さな一歩
8月の企画展に向けて準備を進めています。

そんな過程で思うことを少しだけ。

土から藍の葉を育てるところから
藍染めを試みるとは、
数年前には思いもよらないことでした。

しかし、石徹白で古くに織られ、
仕立てられた藍染めの服を眺めるにつけ、
ここでのものづくりに「藍」という色が
必要不可欠であるという確信が
日に日に強くなりました。

そんななか、様々なご縁が重なり、
藍と半世紀もの間、向き合ってきた師、
日置智夫氏と出会うことができました。

その後、師の藍染めをともに継承したいという仲間が
じわじわと集まり、今や畑の藍が中心の生活を送っています。

「藍染め」という言葉の奥に広がる
深く、遠い世界に向け、
暗がりの中を師に手を魅かれ、
恐る恐る小さすぎる一歩を踏みしめているような、そんな日々。

なぜ芽が出ない、
なぜ虫が食う、
なぜ葉が枯れる・・

消費社会の中で消費者として育った私は
「すくもを買えないか・・・」と師に漏らした。
すると、「土に触れることが、
自然のサイクルを知ることが、
ものをつくる心につながる」
と、やわらかな口調でたしなめられた。

何もかも思い通りにならない一年目。

圧倒的な師の作品に、
師とともに歩んできた藍の甕を前に、
焦る気持ちを抑えながら、
毎日畑の藍たちの生長を見守っている。


このタイミングで、師から藍染めを学ぶ機会をいただけたことは
奇跡的で願っても叶わぬ幸運。

早すぎず、遅すぎず、今まさに、このときに。

すべてはご縁をつないでくださった前田静さんのおかげさま。
そして、くじけそうな藍栽培の日々をなんとか進んでいけるのは
志をともにして藍を育てる仲間がいてこそのこと。

いろんな壁にぶち当たりながらも、
止まることなく、歩んでいきたい。

そんなことを思う毎日です。


企画展は、その本当に表層の一部をお見せするような
内容ではありますが、この挑戦を多くの方に
共有できれば嬉しいです。 
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