藍の甕
今年になってから
素晴らしいご縁を
たくさんたくさんいただいています。

そのひとつ、
藍染めの師匠との出会いがありました。


草木染めを少しずつ始め、
様々な色がでてくるのを見るにつけ、
次第に、どうしても、藍色が欲しくなってきました。

色として、やはり、藍染めの奥深さに勝るものはない、
と思ってしまうほど、藍色にはかねてから魅かれてきました。

その上、石徹白に残る昔のさっくり(上着)の
着古して馴染んだ藍の色の美しさに
いつも惚れ惚れしています。

石徹白で実際に藍が育ち、
藍建てをし、染めていた、ということを
88歳のおばちゃんに聞くにつれ、
もう一度、石徹白で藍染めが
できないだろうか・・・と考えてきました。

その第一歩として、去年は中津川の
しずく地藍工房さんの「種蒔きからの藍染めワークショップ」に
参加させてもらい、春から秋にかけて通いながら
藍の栽培、藍建て、藍染めを学ばせてもらいました。


そんな矢先のこと、
なんと、郡上市内に50年もの間、
蓼藍を育てるところから
藍染めをされてきた方をご紹介いただき、
お会いすることができたのです。 


私からしたら、もう雲の上の存在の方で
恐れ多いのですが、
私が石徹白でやっていきたいことをお話ししたところ、
藍染めを始めるにあたって、
全面的にサポートしてくださることになりました。

私がやりたいこと、
それは至ってシンプル。

石徹白で育った藍で
石徹白で培われてきた野良着「たつけ」や
「はかま」、「さっくり」を染めること。

これが私の、石徹白洋品店としての
中心的な道筋で、私がこれまでも
そしてこれからもこだわり続けたい一点です。

石徹白にしかないもの、
石徹白でしかできないことを実践し、
それが、生活の糧になれば・・・と考えています。


今日は、藍染めのお師匠さんのおうちに行ってきました。

そしてこれまた恐れ多いのですが
藍甕を譲ってくださるということになり、
藍染めの工房づくりを、来年に行うことになりました。
(今年完成する工房とは別に!)

もう何年も使ってみえないそうですが、
きれいに掃除してくださっていました。


お師匠さん、Tさんは、自分で土を運び、
藍甕を埋め、作業小屋をつくられたそうです。
それはTさんが20代のときのこと・・・

さすがに、私自身が、土を運んで・・・ということが
できるか分からないですが、
藍染め小屋は、できるだけ手作りで
沢山の人に関わってもらいながら、作り上げていきたいと思います。



何年もの!?と思うような
貴重なすくもも見せていただきました。



すくもは最低3年は寝かせたほうがよいそうで、
年数がたっていればいるほど、いい色が出るそうです。

草木染めもそうだけれど、
まさにゆっくり、じっくり染める、というのを
そのまま体現しています。
栽培し、すくもにしてから何年も・・・
色がじっくりと生みだされていくのでしょう。

藍染めは子育てと同じくらい、
いや、それ以上に難しい。
藍は言葉を話さない。
悔しい思いを何度もした、というお話や、
藍のことが気になって眠れないこともあった、
ということも・・・

本当に奥深い世界だということが分かります。

簡単に、藍染めができるとは思っていないですが、
まずは始めてみたいと思います。
小さな畑から少しずつ。

私の愛する小さな子供たちが
育っていくのと同じように、
藍が大きく育っていくのを
お手伝いしていきたいと思っています。


Tさんは、
季節の移り変わりが分かることで
ものづくりの心が芽生えてくる、
四季の移ろいが分からなければ、
ものはつくれない、とおっしゃいます。

私自身、石徹白で、
土に触れ、太陽の恵みを受け、
季節の風を感じる中で、
何をつくりたいのか、
何をつくるべきなのか、
どう思考し、
どう生きたいのか、
それとなく、分かってきた気がしています。

Tさんのおっしゃることは
腑に落ちて、からだにしみこんできています。

きっとこれを血肉にするには
経験あるのみなのだと思います。


私の人生の大きな出合いの一つとなるでしょう。

この出合いをくださった
織り姫のSさんに心から感謝して。 
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