辻信一さん来石
先日、辻信一さんが石徹白にいらっしゃいました。

NPO/NGO業界で、知らない人はいない
(と私は思っている)辻さんが
まさか石徹白に、石徹白洋品店に
来てくださるとは!

石徹白洋品店の服作りの考え方にも
共感してくださり、嬉しかったです。

夜には、うちで懇親会も。


辻さんは、文化人類学者なのですが、
実は私も、学生時代は文化人類学の先生のゼミに
お世話になりました。

辻さんは、自分がやっていることは
「聞き書き」だとおっしゃったので、
カンボジアや石徹白で聞き書きをやってきた私としては
興味深々。

どんな方にお話を聞いてみえるのかと聞いてみると、
アジアの叡智を伝える賢者たち・・・と。


そう、今回、辻さんは、郡上八幡の糸カフェで行われる
糸カフェキネマの上映会に来られたのです。

辻さんがつくってみえるDVDシリーズ最新作
上映会があったのです。

これからの新しい時代を築いていく
人々を日本に紹介しています。


私も上映会に参加しました。

内容は、とても学びが多く、
同時に励みとなるものでした。

今までやってきたこと、
そしてこれからやっていこうとしていることが
大切なことと信じて続けるべきということ、
そして、「絶望」する必要はないということ。

木が倒れるときは大きな音がするけれど、
木が育つときは、静かに音を立てずに育つ。

社会を変革していこうとする芽は確実に静かに
育っている。信じて、育ち続ければいいんだということ。

様々な、今の日本の流れに危機感を感じるとともに
無力感、絶望感を抱いてきたけれど、
そんな思いを抱く必要もなく、
前を向いて進んでいけばいいと背中を押された気分です。

また、ローカルこそが、広がりがあり、
よりリアルだということ。

グローバル化が進み、今や最終段階にまで至り、
外へ外へ意識が向きがちだけれど、
石徹白のような、小さな地域で、足元を見て、
地域の歴史に、文化に、人々に向き合って
着実に生きていくことこそが、
もっとも求められていることなのだと・・・

辻さんは、第6作目は、ブータンの村で
撮影されているとおっしゃっていました。

本当に小さな辺境の村だそうで、
そこで、コットンを栽培し、糸を紡ぎ、
布をつくっているそうです。

小さな小さな村での小さな取り組みに
着目される辻さんの、次回作が今から楽しみです。



思えば、私も、高校時代から
外へ外へ、グローバルなほうへ
目が向きがちで、
実際に、岐阜から、日本から出ていくことを
目指して、アメリカに、カンボジアに
足を運んでいました。

そこでは、本当に様々な経験ができたし、
知見も視野も広がったとは思うけれど、
いつも、何か宙に浮いたような、
掴んでいるようで、何も掴めていないような
虚無感にとらわれていました。

「地に足をつける」ということが
実際的にできるようになったのは、
石徹白に来てからです。

それは、土とつながる生活ができ、
そこで生きることを決めて、
この土地で人々とともに生きることに
しみじみとした幸せを感じ、
ようやく、自分の軸がぶれないことに気がついたのです。

海外で活躍する人もいるし、
田舎より都心のほうが合う人もいるでしょう。

私についていえば、
やはり、命の源となる
水、光、土としっかりとつながることができ、
人々との有機的な関係性を築くことができる土地が
私らしく生きられるフィールドだったのだと
振り返ったときに、そう知らされました。


この土地で、
役割を見つけて生きていくことが、
とるにたらない小さな実践だとしても、
続けていくことで重ねられるプロセスが、
世界を大きく変えていく一つの歯車に
なりえるかもしれない・・・

大げさかもしれないけど、
大げさじゃない、
土に根差した実践者たちの
やってきたことの意義深さを
改めて思うとともに、
私自身が歩むための、大きな勇気を感じています。



ここ最近、辻さんもそうだけれど、
背中を押してくださる方との出会いを
重ねています。

この人に会いたいなと思ったら
その人が石徹白に来てくださった、
という奇跡的なタイミングの出合いにも
恵まれました。

いただいた勇気を糧にして、
これからも、走りながら考えていきたいです。