離れてみてわかること
出産・その後の養生で、
ここしばらく、家でゆっくりしています。

やりたいことはたくさんあり、
季節も良いので、早く動きたいと
思いつつも、産じょく期に養生しないと
更年期のときに大変だよ・・・なんて
言われてしまうと、じっとしているしかありません。

自分の人生において、こんなにもゆったりと
過ごすことって、本当にない・・・というくらい
のんびり、子どものことだけを考えて
過ごさせてもらっています。

そんな間にも、石徹白では様々なイベントごとがあり、
また、周りの人もせっせと働き、社会が変わらずに
動いていることが、また不思議であり、
自分が少し取り残されたような気分にも
なったりしています。

そうとはいえ、この時期だからこその発見も
たくさんあります。


今日は、石徹白の白山清掃登山という
皆で白山道を登りながら、清掃活動をする
という行事がありました。

普段だったら、当たり前に、自分自身も参加している
のですが、今日は生後2カ月弱の次男とお留守番。

例年は、特に何も考えず、ばたばたと準備をして
イベントに参加して、あぁ、楽しかった、疲れたなぁと
一日が過ぎていきます。

でも、よくよく考えてみると、このイベントは
ものすごい重要なものなんだと再認識をしました。

石徹白からの白山登山道は、人の足で踏み固められた
白山への唯一の登山道だそうです。
白山への道はいくつかありますが、
他の道は、重機で整えられたりして、
登りやすいかたちになっています。

しかし、ここからの道は、昔からの白山信仰の信者が
白山を目指して、歩いて参拝に行き、
それを石徹白の人らが道案内した。

いわゆる、石徹白の人たちにとって
それが生活の糧の一部だったから、
登山道の道の草刈りをしたりすることが
連綿と続いてきたわけです。

その文化を継承していくことが難しくなって、
集落内だけで、登山道を維持できなくなる・・・という
危機感から、前公民館長の今は亡き船戸先生が、
ボランティアを地域外からも募って
イベント的に行うことで、
文化を継承していこうとはじめられたもの。

この行事があるために、事前に道の草刈りを
地域の人が何日もかけて行ったり、
避難小屋の清掃を壮年団が行ったりと、
登山道はきれいに維持されているのです。

白山清掃ボランティアは、今の公民館長に
なってからも、続けられていて、
地域にとっても大事な行事の一つになっています。


みなで、山に登って、楽しみながら山を
美しくしよう。というイベントではあるけれど、
その背景には、こんなストーリーがあるのです。

これを続けていくのは大変なエネルギーがいること。
小学校も、地域の人たちも、みなが一緒にやれるから
続いていること。

打ち上げ花火的なイベントじゃなくて
淡々と、しかし、よりよくしながらも
継続していくことの大変さを思うと、
公民館の関係者のみなさんには頭が下がります。


今日は改めて、そんなことを思っていました。


そういうふうに考えていると、
石徹白で暮すみなさんがやってきた
様々なことが、
少し離れて客観的に見えるからこそ
いかにすごいことか、
尊いことか、
当たり前のことかもしれないんだけれど
そんなふうに感じられてきました。


例えば、当たり前のように、誰もが家の周りや田畑の
草刈りをしてきれいにしている。ということ。

石徹白に初めて訪れたとき、
石徹白ってなんてうつくしいんだろう、って
感覚的に思ったのだけれど、
それは、人がせっせと自然に手を入れているから、
ということが分かってきました。

ただ放置しておくだけでは
自然は豊かに在るかもしれないけれど、
美しいと思えないかもしれない・・・

人が自然を慈しみ、
そこで暮らしを営なむために
草木花に手入れをしているからこそ
美しく在るのだ、ということ。

石徹白の人にとっては当然の習慣かもしれないけれど
地域の外から来た者からしたら
なかなかできないことです。

ここに住む人の少しずつの積み重ねが
石徹白全体の集落を維持している、ということ自体、
本当に尊いこと、素晴らしいことだと感じられます。



他にも・・・

地域に飲食店がなくて、人の集まる場所が
ないために、地域の女性らで立ち上げた
くくりひめカフェ。
子育て中の女性らで、日常の忙しい中、
楽しみながら、自分たちで居場所づくりをしているということ。


無肥料・無農薬で、試行錯誤の中
農業を始め、多くの人に愛される野菜をつくる
サユール石徹白。


家族で移住し、有機栽培でフルーツほうずきをつくり、
石徹白の新たな可能性を見いだそうと奮闘している
えがおの畑。


エネルギー自立を試みて、集落全戸出資で
農協をつくり、来年からの稼働のため、
小水力発電設置を進めているみなさん。


児童6人の少人数だけれど、
色濃い郷土教育なども取り入れながら
すばらしい教育を貫く石徹白小学校・・・


他にもたくさんの方たちが
様々なことに挑戦し、
この厳しい土地で生き抜いていこうとしている。

でも、それは、ものすごいチャレンジ精神を持って、
というより(そういう側面もあるかもしれないけれど)、
ここに生きるために当たり前のこととして
目の前にあることを懇々と、
しかし、よりよい方法を模索しながらやっていくという
先人たちも、当然のように積み重ねてきたことでもあります。

生きるということは、
つまり、そういことなのかもしれない、
と思いながらも、
やはり、私はこの土地に生きる人だからこその実践に
刺激をもらい、敬意を示したく思うのです。


まだまだ体が産前と同じには回復していないので
もうちょっとスローな暮らしを保ちつつも、
私も私なりにできることを
石徹白洋品店として実現していきたいと
改めて思いました。

再発見に、再認識できたことに、感謝して。
 
今後の店舗営業について
次男を出産し、先日石徹白に戻ってきました!
久しぶりの石徹白は、
とてもすがすがしくて気持ちがよいのですが・・・
ちょうど台風がやってきて、
お洗濯物が乾かずに苦労したこと2日間・・・。

布おむつを使っているので、
アイロンで乾かしたり、
扇風機をあてたり、大変でした。

明日からは晴れてくれる・・・はず!?と期待して
たくさんお洗濯物を片付けたいと思います。

さて、今年は工房増築のために
店舗営業はほぼしておりませんでしたが、
時折、お問合せいただくお客様が
いてくださったため、
お店をオープンしておりました。

が、これから、工房増築の資材の置き場等に
店舗を使用するため、店舗営業を一旦お休みさせて
いただきます。

お問合せいただいても、
商品をお見せすることができませんので
ご了承ください。

ちなみに、9月頭には、工房の棟上式を
イベント的に行い、それに関しては
日本の伝統建築に興味のある方に
来ていただけるような内容を
検討しております。

詳細が決まりましたらまたお知らせさせていただきます。

また、10月半ば頃には、
今年最初で最後の企画展を行いたいと思っています。

ずっと温めていた、石徹白民話の絵本のリリースと
原画展を予定しております。

その頃には工房建築の進捗にもよりますが、
建築の途中経過をお知らせしつつ
建築の様子をご覧いただけるような時間も
設けたいと考えています。

今年は流動的なスケジュールとなり
ご迷惑をおかけいたしますが、
よろしくお願いいたします。


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7月半ば~ 店舗営業一旦休止
9月頭 工房建築 棟上式
10月半ば 石徹白民話絵本販売開始・原画展
11月~ 冬季休業
12月 工房建築完成

5月以降 工房プレオープン
****** 

プレオープンに向けて、
準備を進めて参りますので、
新たな石徹白洋品店にご期待ください!!