ご縁、そこから広がる
今日は本当にすばらしいご縁をいただきました。
私からしたら、こんな方に出会えるのか!?と
本当に飛び上がってしまうほどの方です。

御年75歳。
ずっと、藍染めの職人を、
蓼藍を育てるところから
ご自身でやってこられた巨匠です。

もう今は藍染めはやっていらっしゃらなかった。

だけれど、少しの時間だったけれど、
彼にいろんなお話を伺うことができて
私はとても大きく勇気づけられ、
励まされました。


自分の思う藍の色を出せるようになったのは
藍染めを始めて10年たってからだったそうです。

そして、やはり、藍を育てるところから
やってみえたので、この色こそ、
自分の藍色、他の人には出せない色、
というのがあり、
その色は、まさに、郡上の冷たい清流を
あらわすような、きりっとした
何とも言えないブルーでした。

見たことのない、
背筋の伸びるような藍色でした。


彼は、かの有名な、郡上紬の宗廣さんに
依頼されて、染めをする職人だったそうです。

いっときは、60人もの機織職人を抱え、
一世を風靡した郡上紬。

その染めを一手に引き受けてやってみえた方でした。


私は郡上紬のことは、
話でしか知らなくて
宗廣氏のことも本で読んだことがあるだけでした。

しかし、山の切り立った奥まった郡上という土地で
郡上紬という一つの産業を起こし、
郡上の名を世の中に広めたことと、
地域の人々に養蚕、染め、織りの仕事を
生みだしたことは、
本当にすさまじいことだと思っていて、
今でも一つの大きな指針になっています。

そんな郡上紬のお仕事を
されていた方にお会いでき、
言葉たちは学ぶことであふれていました。

自然の色から、指定された通りの色を
厳密に染め続けるという
厳しい世界を何十年と渡ってこられたからこその
強さと、そして、やさしさを感じました。

 
私が石徹白でやりたいこと。

石徹白でしかできないこと。
ここの自然の恵みを色という形にし、
この土地で育まれてきたたつけや、はかま、さっくりの
日本の素晴らしい衣服の技術を伝えていく、
そして、それが、暮らしの糧になり、
一人でも多くの人が、
この土地で生活できるようなあり方を探っていく。


ここの残る麻の野良着、その中には藍染めのものもあって
古くからの技術や知恵を懐かしむだけではなく、
今の生活に活かしていきたい。


そんな私の勝手な思いを語っていたら、
彼は、とても真剣に聞いてくださいました。
そして協力をしてくださると、言ってくださいました。
もう、私は何としても、この実現させたいことを
実現させるべきだと、心に誓いました。


目の前のことに追われて日常に埋もれてしまうことが
多いけれど、こうやって、志を語らせていただける方に
出合うことができて、私は本当に幸せを感じています。

私一人では、できなことばかりだけれど、
きっと、いろんな人と関わらせてもらいながら
力をいただきながら、やっていけると、
これまで、力をくださった方たちの顔を
思い浮かべながら、改めてそう思いました。




帰り、峠道を運転していて、
山にはたくさんのいろんな植物が
それぞれ役割を持って、
違う顔をして、生えているのに、気が付きました。

同じ杉でも、緑が濃いのと薄いのがあり、
同じクマザサでも、葉が太くて広いものと、
茶色っぽいものもあり、
同じシダでも、葉っぱが上を向いているものも、
横を向いているものもある。

どれ一つ、同じものはなくて、
それぞれに、異なる色で輝きを放って見えました。

そんな大自然の中に、様々な動物が生きていて、
人間も、その一つであって、
人の手によって藍が育てられて、
その藍の葉が色を出してくれる。
種ができて、それがこぼれ、
土が拾い上げ、お天道様と水が育み
また芽を出す。

さまざまに異なる植物も、動物も、
この自然の恵みすべてのものが
関わり合って、
これまでの暮らしが蓄積されてきて、
自分も、その生物の一つであり、
自分ができることが、ちっぽけであっても
必ず一つはあるんだろうと・・・。


今日は本当に素晴らしい出会いをいただきました。
紹介してくださったSさんに、心から感謝して。

今日の出合いを糧にして、
私は必ず、一歩を踏み出していこうと思います。
ヨモギ染め
野草の王様(?)的存在、
ヨモギ染めをしました。

ヨモギ染めは以前したことがあったので、
今回は、媒染を、ミョウバンと灰汁と
色の違いがあるかどうかを調べるために、
2種類で実験することにしました。

うちは、薪ストーブを使っているのと、
薪で草木染めをしているので
灰汁はたくさん手に入ります。

本当は広葉樹の灰でつくる灰汁が
よいと言われているのですが、
石徹白は杉が豊富で、杉がどうしても
混ざってしまいます。

石徹白にある木材の灰ということで、
あえて、広葉樹だけではなくて
杉も混ざったものも、使ってみようと実験中です。

ヨモギは至るところに自生しています。


今、ようやく大きくなりつつあって、
場所によっては背の高さが50センチ以上、
小さいものは、まだまだ新芽で
ヨモギもちにするのに、良さそうな柔らかさです。

なるべく大きくて
色が濃いものを選んで採取しました。

採取途中、ヘビに出会いました。

いろんな植物が繁殖し始めるこの時期、
様々な動物の活動期にも入ります。
これからは、マムシも出て来るので、気を付けなくてはなりません。


さて、いつものように3時間くらい煮出して、
染め液をつくりました。

やはり煮出す時間によって
液の色が全然違います。

最終的に染めよう!と思えた色は
かなり濃い、少し緑かかった黄色い色となりました。

糸は、ガラ紡の木綿糸。
灰汁で精錬したものです。

手前がミョウバンの媒染。
奥が灰汁の媒染で、色が異なります。


灰汁のほうは、媒染液に入れた瞬間に
黄色が一気に濃くなりました。
目が覚めるような発色でびっくり。

そして、その糸を染め液に戻し、
2時間ほど、80度くらいをキープしながら
染め続けました。

すると、空気に触れている部分が
緑がかった黄色に、
液に入っている部分が
濃い黄色になっていました。

空気と触れると、何か反応して
色が変わるのか・・・?

まだ最終的に、染め上がった糸を
洗っていなくて、寝かせているので
結果の色が分かるのはもう少し先ですが、
灰汁媒染のヨモギの色が
どうなるのか、わくわくしています。


一方、ミョウバン媒染では
クリーム色になりました。

薄い色ですが、やわらかくてやさしくて
何とも言えない色です。

春のやわらかな光のような、
やさしく吹く、あたたかな風のような
そんなイメージが湧いてきます。


多くの場合そうですが
ヨモギの場合も、
染め液に入れて、染めていると、
染め液がどんどん薄くなって
色が糸に移っていくのが分かります。

まさに、植物の色の恵みを
糸にいただいている瞬間というかんじがして、
いただいた色が愛おしく、
ありがたく感じるのです。


生成りの糸の色も好きだけれど、
こうして、様々な色を自然の中からいただきながら
人は、体にまとう服をつくりあげてきたのですね。

まさに、自然と一体になって
生きてきたというのが
実感として分かります。

その服をまとっていると、
季節の移り変わり、
自然の循環の中で生かされていることに
感謝する気持ちが生まれるのです。



ヨモギ染めの色の結果はまた後日!
1週間後、糸を洗うのが楽しみです。 
藍染めの布
いつもお世話になっている
中津川阿木の、しずく地藍工房さんから
お願いしていた藍染めの布と糸が
届きました。

ほれぼれする色。


糸も布もガラ紡のコットンです。


染めていただいてから
暗いところで、1年間ほど寝かせます。

それからお仕立てをするのが
私の中での約束事。

出しては眺め、出しては眺め、
この布が、どういう形になりたいと
言っているのか、よーく耳を澄ませます。


石徹白でも藍染めをしていたそうです。
毎年やるのではなくて、
今年は誰誰さんのおうちで、というので
共同作業だったそうです。

今、89歳のRおばあちゃんのお姑さんが
藍を育て、藍を建ててみえたという話を
してくださいました。

しかし、Rさんは自分では実際に
やったことがないそうで、
具体的な方法は分からないと言います。

確かなのは、そのお姑さんが育てて織った
大麻布があり、それが藍で染められている、
ということです。

それほど特別なことではなく
日々、生活していくのに
当たり前のこととしての藍染めを
私もこの地でやっていきたいです。

今年はちょうど、出産時期と重なるので
藍の栽培は難しいですが
来年からは、また再開して、
いつしか、近いうちに、
藍建てにも自ら挑戦していきたい。

藍色というのは、
何か、日本人の私に訴えかけてくる、
そんなきりっとした色です。

もっと身近なものとして
傍にあるといいなと思っています。 
草木染めの実験
昨日と今日、草木染めをしました。
今回は、まだこれまで染めたことのないもので
試してみたいと、少量ずつの実験です。

草木染めというと代表的なもの、
例えば、藍染めとか、柿渋染、
茜染めなどがありますが、
石徹白洋品店としては、
石徹白の中で簡単に手に入るものを
使っていきたいと思っています。

確かに、藍染めもやりたいし、
柿渋染めも、茜の色も魅力的。

だけれど、染料の材料を購入してまでやるのは
この自然豊かな土地では、何か違和感があるし、
何より、それぞれの季節ごとに異なる
石徹白ならではの色を出したいと思うのです。

ということで、本当にすぐ傍で
たくさん採取できるものを選んで
煮出してみました。

こちらは、イタドリ。


白鳥あたりでは、お漬物にする方も
いらっしゃるようですが、
石徹白の人で、イタドリを食べる、というのは
聞いたことがありません。
(ちなみに、つくしも食べません。
はかまをとるのが面倒だし、
他にいくらでもおいしい山菜がとれるから?)

とにかく、雑草として、皆に嫌がられています(笑)

なので、染め材に使えないかと実験の一つに。

そして、ギシギシという、これも雑草。


こちらも葉っぱが巨大で本当に邪魔者扱いされています。
根っこが強靭なのでなかなか除去することができなくて
うちの畑も起こさない部分は、
これらに占領されてしまうほど、すごい繁殖力です。

地域外の何人かの方から、
これは食べられるよ!と教えていただきましたが、
さすがに、これだけ大きく固くなった葉っぱは
おいしいようには見えなくて・・・。

これも染め実験の仲間入り。

そして、シダ。


写真は、うちの池のほとりのシダですが
山に入ったり、大きな川のほとりには
ものすごく巨大なシダがたくさーん生えています。

格好がいいし、ケジ(石徹白弁で雑草のこと)よけに
なるので、わりと集落のみなさんは嫌がらず
そのままになっていたりします。

庭に生えている小ぶりのものではなく
ちょっと大きな川沿いの、
一枚の葉っぱの長さが50センチ以上も
あると思われるものを選んで使うことにしました。


今年は石徹白は4月いっぱい雪があって、
ようやく最近春が訪れたばかり。

植物の育つ勢いも、まだまだこれから、というかんじなので
もしかしたら、今よりも、もう少ししてからのほうが
色がいい具合に出るかもしれません。

それぞれ、煮出して、糸を染め上げ、
1週間後に洗い流し、干し、完成です。

まだどんな色が定着するのかは分かりませんが、
今のところ・・・

◆イタドリ:ものすごい薄い黄色。定着するか分からないほどの色に
なってしまいました。

◆ギシギシ:イタドリより赤味のある黄色。こちらも色がとても薄いですが
イタドリとまた異なる色味なので、定着したら、それぞれで
面白味のある糸になりそうです。

◆シダ:煮出して1日おいた後、染め液が赤味のあるピンクに。
糸にもわりと濃く色が入りつつあります。
煮出したすぐは黄色い液だったので意外。とてもおもしろい結果に
なりそうです。


春は、植物は主に薄い黄色にしか染まらない、ということを
いろんな人から聞いていたので、
シダの結果が意外で嬉しかったです。


そして、薄い黄色といっても、
イタドリとギシギシで色味が違います。

同じ緑色の葉っぱだけれど
やはり、その植物が秘める力というのは
本当にそれぞれ違って個性があるのですね。

その不思議さを思うと、
色が薄くて残念・・・というより、
自然の神秘にうっとりしてしまいます。

定番のよもぎは
まだまだ小さいので、
7月か8月くらいに。

そして、去年染めてみて
とても素敵な黄色に染まったスギナ、
花が咲く直前に染めるとピンクベージュになる
アカソ。

そのときどきで、
本当に美しい色を
それぞれ出してくれる植物が
たくさん周りにあって
夏場は常にわくわくした気持ちになります。


そして、できるだけ、薪を使った染めをしています。
ガスはやっぱり便利だけれど、
これだけ多くの森林に囲まれた土地なのに、
どこか遠くから運ばれてくるガスを使って
染めるのも、なんだか違うと思ってしまう・・・。


豊かな自然を資源ととらえ、
この土地で得られる恵みによって
暮らしを営んでいく。
具体的に言えば、経済をも回していく。

そんな形が私の理想です。


石徹白の自然によって得られる色で
石徹白で培われてきた野良着を
今の時代に着られるように・・・

私の夢はどんどん大きく膨らみます。

夢を夢としないよう、
今だからできることを
小さくても続けていこうと思うのです。
神社の春の例大祭
昨日、17日は白山中居神社の
春の例大祭でした。

春のお祭りは、
もっとも大勢地域外から参拝客が
いらっしゃいます。

おそらく、山菜などでいい季節ということと、
石徹白門外不出の五段の神楽の奉納が
される、というのがあるからなのではないでしょうか。

また、お昼頃には御神輿も出て、
実際、もっとも賑々しいお祭りです。

五段の神楽は二人の巫女によって奉納されます。


姉巫女と妹巫女と二人。

小学校の女の子です。
石徹白小学校は現在、児童数は6人。
来年は4人にまで減ってしまいます。

子どもがいなければ、
神社で舞を奉納することも
できなくなってしまいます。

それは神社だけの問題ではなく
集落全体の課題です。

御神輿もしかり。
男性陣みなで担ぎあげるので
その人数が減ってきている現状は否めません。



神社には、たくさんの方がお参りに来てくださるけれど
やはり、ほんとうの意味で、この神社を、
そして、集落を維持するには、
この石徹白に住む人が一人でも増えることが
喫緊の課題だと、改めて感じさせられました。

そんななか、保育園や小学校の子どもたちは
石徹白の希望です。


石徹白の良さをたくさん味わってもらって、
ここに住み続けていきたい、
ここに住んでみたい、
と思ってもらえるように、
親として、地域の一人として、
出来る限りのことをしたいです。

とはいえ、最近、ありがたいことに
移住者が少しずつ増えているし、
地域に、お嫁さんが来てくれたり
嬉しいこともたくさんあります。

あまり深刻になり過ぎす、
楽しく、
ここの良さを満喫しながら、
長く継続できる地域づくりの取り組みに
関わっていきたいし、
石徹白洋品店として、地域の魅力を
伝えられるような活動を進めていきたいです。
身近な暮らしの中に・・・
草木染めの糸や布、
手織りの布、
オーガニックのシルクやコットン、
ヘンプやリネンの国産の布・・・

石徹白洋品店として
こだわっている素材が
いくつもあります。

これからは、
市場に多く出回っていて
手に入れやすいものでは
ないものもあります。

けれども(だからこそ?)、
これらの良さを一人でも多くの
共感してくださるだろう方に
知ってもらいたいと、
その存在を広めるためとしても
扱わせてもらっています。

どうしても、
通常、市場にあふれている
多くの衣料品よりも
価格帯は高くなってしまうし
つくれる量も限られます。

けれども、10枚安いTシャツを買っては捨てるより、
これは何年も着ていこうと思えるような服が
1枚手元にあるほうが、何だか幸せな気がしていて、
私はそういう暮らしにシフトしていきました。

そうすると、自然と、
ものを選ぶ目が厳しくなる。
それは、価格を厳しく査定するというよりも、
この素材で、このデザインで、
どのくらいの長さ、飽きずに、かつ、丁寧に
使い続けられるのだろう・・・と
自分に問いただすようになったのです。

衝動的に、
かわいいから、
安いから、
便利だから、と
ものを増やすことができなくなりました。

だから、買うときは、かなり慎重になるし、
ましてや、万が一、着られなくなった服でも、
すぐに捨てるのではなくて、
他に用途はないだろうか、とか
何年か後に着られるかもしれないから
とっておこう、とか、じっくりと考えるようになりました。


服だけじゃなくて、
特に家具なんかもそうで、
便利だからだとか、
おしゃれだから、
安いだからといって
増やすことができなくて、
結局、うちにやってくるものは
ほとんど、古道具屋さんにあるような、
いただきものの手づくり無垢材、かつ囲炉裏で
いぶされている家具たちになりました。


こういうものに囲まれていると
とっても心地が良いものです。

流行に流されることもなく、
不必要なものを増やすことなく、
安定した気持ちで日々暮らしていける。


私はそんな生活が心地良くて、
私自身がつくる服や布ものも、
こうした、ざわつくことのない、
心の定まった暮らしを整えていけるような
お手伝いができるようなものに
していきたいなと思うのです。


そう考えたときに、
石徹白洋品店としてつくるものたちが、
とてつもなく高級な工芸品的な「作品たち」ではなく
ちょっとだけ高いけど、普段使いできる
民芸品的な「プロダクト」にしたいな、という気持ちがあります。


身近な暮らしの中に民芸運動の時代に言われ始めた
「用の美」を追求するようなものを取り入れていく。

それが、便利さにも、そして心地良さにも
つながっていく、というのが、私の理想です。

先日、いつもさをり織をお願いしている
郡上大和のみずほ園さんに、
打ち合わせに行きました。


そのときも、さをり織、という作品をつくるのではなくて、
懇々と織ってくださる職人的Kさんの特徴を活かして
生活で普段使いできるプロダクトをつくる、
ということをずっと考えていました。

それが、どういうものがもっともふさわしいのか、
というのは、私自身、これからじっくり考えていくことになりそうです。

しかし、確かなことは、
Kさんを作家さんに仕立て上げるのが
私の役割ではなくて、
障害を持っていようとそうでなかろうと、
彼が生きがいを持ってやってくださる仕事によって
市場で受け入れられるプロダクトを生みだす、ということが
私のやるべきこと、やりたいことなのです。

迷うこと、悩むことは
いくらでもあって
平坦な道ではないのですが、
Kさんがもくもくと機に向かって
きちきちと織ってみえる姿を見ると、
それを後押ししていくことに
私自身やりがいを感じるのです。


石徹白洋品店として
このさをり織のものたちを
「用の美」にふさわしいプロダクトとして
社会に提示していく、ということを
試行錯誤しながら
挑戦していきたいと思います。 
杉葉がくれたさまざまな色
4月後半に行った杉葉染めの糸を
洗って、ようやく巻き取る作業まで
することができました。

こんなにも、様々な異なる色が
出てきてくれました。



どれもとってもやさしい
黄色をベースとした色ですが、
それぞれ色味が異なります。

一番左から。

こちらは、杉葉染めのスタンダードな
レモンイエロー。
普通に染めるとこうなる、という
私の中の答えの一つの色。


写真では淡い色に見えてしまいますが、
春を象徴するような、わりとしっかりとした
イエローで力があります。


そして、今回、偶発的に現れたオレンジがかった黄色。
色のトーンが、上のレモンイエローとは違います。


これは一度くつくつと煮て、
その後一晩置き、
さらに煮出した杉葉で染めたものです。

杉皮で染めたときの赤味が
プラスされているような印象でした。

この色は、何かの偶然で出たものなのか、
こういう染め方をすると必ず出るものなのか
実験したくて、もう一度同じ条件下で染めたものが
こちら。



まったく同じ色にはならなかったけれど、
やはり、オレンジっぽい色が加わって
一日で染め上げたイエローとは違う
オレンジ寄りの深さを感じられます。

これで、杉葉染めのバリエーションが広がりました。

自然の色の不思議に感銘を受け、
なんだか嬉しくなるとともに、
石徹白でふんだんに入手できる杉葉で
2つの色を手にすることができるのは
大きなこと♪

そして、これはまだこれからもう一度染め実験を
したいと思っているのですが、
灰汁の媒染を使ったもの。

赤味がぐっと追加され、また違った色味になりました。


これもまたすてきな色合いです。
ただ、糸を最終的に洗ったときに、
色が、他の糸よりもかなり落ちてきたこと、
色ムラが、他の色のときよりも
たくさん出てしまったことから、不安があります。

退色が激しいのではないかと・・・
とはいえ、日光に当てて3日間くらい干しましたが
それほど退色していないので、
洗濯(摩擦)による退色を調べていく必要があります。

また、ムラになってしまった理由を
解明していく必要もあります。

とはいえ、ミョウバンだけではなくて
こうして灰汁で媒染することで
色が広がることもよく分かりました。

まだできていませんが、
鉄媒染(おはぐろ)も自作して
染めてみたいです。


草木染めはほんとうにいろんなやり方があるし、
様々なものを染めてみえる方がたくさんいらっしゃいます。

よいところを参考にさせてもらいつつも、
この石徹白で、
できるだけ、外から何も買うことなく、
自然の恵みと、生活の知恵から
使えるものを使わせてもらう、
というスタンスでやっていきたいと思います。

染料や媒染を購入して草木染めをすることも
できますが、せっかく、これだけ身の回りに
豊かな大自然があるのだから。


お散歩していると、
あれも、これも染めてみたい、なんて
気が焦ってしまいます。

自然の移り変わりはほんとうに速くて
待ってくれませんが、
同時に、また来年、やってきてくれるだろう季節に
わくわく期待することもできます。

焦らずに、
でも、ちょっと急いで、
たくさんの学びと恵みを
この大地からいただいていきたいと思います。
春の白山中居神社
石徹白の白山中居神社も
ようやく雪融けを迎えました。

まだまだちらほら残っているところも
ありますが、ほぼ消えて、今日は桜の葉が
見え始めていました。



鳥居をくぐり、階段を下りたところの
湿地には、水芭蕉が咲き始めていました。

雪が解けたところから順番に・・・


数日前は、まだまだ頭を出していなかったものも
多かったのですが、これから少しの間、楽しめそうです。

境内も、神職や地域の方の手によって
杉葉がきれいに掃除されていました。

こんな広い場所を、こんなにも美しく。
清掃される方には、ほんとうに頭が下がります。


今日はぽかぽか陽気で
参拝日和でした。

地域外からの参拝の方もいらっしゃり、
神社は、いつもより活気づいているように見えました。

あのうず高く積もった雪も消え、
春が訪れました。

めぐりゆく季節の中で
変わることなく、
ここに在り続け、
集落を見守ってくださる神様に、
心から感謝を覚えます。

私も今日は、久しぶりにお参りすることができ
清々しい気持になりました。

石徹白においでの際は、
ぜひ白山中居神社にお立ち寄りください。

春の例祭は、5月17日(日)10時スタートです。
石徹白門外不出の「五段の神楽」が奉納され、
その後、御神輿が出ます。
ぜひに。

 
今シーズン初の営業日
本日、無事に今シーズン初の営業日を
終えることができました。

あまり告知もできていませんでしたが、
たくさんのかわいいお客様や、
地元の方、ふらっと来てくださったお客様に恵まれて
とても充実した一日を過ごすことができました。

ほんとうにありがとうございました。



こんなことを書いてはいけないかもしれませんが、
この冬は、石徹白聞き書き集IIの編集作業で
思いのほか時間をとられてしまい、
お店の準備がなかなかできず、
どうしようかと思っていました。

しかし、地元のMさんのこぎん刺しの
すてきな作品たちを、多くの方に手にとってもらいたかったし、
Rさんにお願いして丁寧に縫っていただいたリネンの
「たつけ」たちも御披露目したかった、
私のつくりためてきた服もお見せしたかったし、
さらには、やはり、お店をあけて、たくさんの方に
出合う機会が大好きなので、
なんとか、オープンしたいと思ってきました。



家族の協力もあって、
こうしてギャラリーを整えることができ、
また、解体されたおうちから
いろんな家具をいただいたことで
これまでの雰囲気とまた違ったお店づくりを
することができて、嬉しく、またありがたく思います。


服をつくって、それを売る、ということだけじゃなくて、
やはり、石徹白でしか出会えない空間をつくっていきたいし、
ここならではのものも置いていきたい、という思いが強く、
今回、石徹白洋品店のオリジナルポストカードをつくったり、
聞き書き集をお配りしたりもしています。


私が初めて石徹白に来たとき、
ほんとうにたくさんの石徹白の方にお世話になって
人と人とのつながりの中で
石徹白を大好きになっていきました。

石徹白洋品店も、初めて石徹白を訪れる方、
再訪する方にとって、
ふらっと立ち寄ることができ、
石徹白を知るきっかけの場になってほしいと
願いながら、ものづくり、場づくりを進めていきたいと
思っています。

草木染めも、その一つ。
染料をどこかで買ってくるのではなく
この地域の中で調達できるものを
有効に活用して、
それが、できることながら、経済活動につながっていくように・・・


(今日は、杉皮染めをしました)

それがお店、そしてここでの暮らしを
継続させる、大切なことだと思っています。

どういう形になっていくのかは
これからのお楽しみ。

工房増築も含めて、
石徹白洋品店のこれからのことを
しっかりと考え続け、
そして、動き続けていきたいと思います。

今日の出合いに感謝して・・・。

*次回の営業日は5月4日です
  ぜひおいでくださいませ! 
GWの営業について
直前になってしまいましたが、
GWの営業についてお知らせします。

GW中は、

5月2日、4日、6日の3日間の営業となります。

10時から17時にオープンしております。

今年は、工房の増築と(私ごとながら)6月に出産を控え、
どのくらい営業できるか分からないのですが、
スローペースながらも、続けていきたいと願い
できる範囲での営業となります。

色々とご迷惑をおかけしますが、
よろしくお願いします。

事前にメールかお電話でご連絡いただければ
営業日時以外も
ご対応できる可能性がありますので、
お手数ですがお知らせください。

ただし、出産予定の6月15日前後は
連絡が取りづらくなりますので、ご了承ください。

お問合せ先
info@itoshiro.org
0575-86-3360


ギャラリー内のレイアウトも何とか無事に済みました。


今回は、これまでの作品とともに、
昨年の冬から登場している
郡上大和の障がい者施設のKさんの
ストール作品も並べさせていただきました!

そして、非売品ではありますが、
何点か、草木染めガラ紡糸による
さをり織作品も!
こちらも郡上大和の織り姫が
織ってくださったもので、
眺めているだけで、ほんわかとやさしい気持ちになる
布たちです。

ぜひお手にとって、ご覧いただければと思います。

GW、いいお天気に恵まれますように。