11月の営業日と、たつけづくりワークショップ
11月の営業日のご案内です。

11月は企画展はございません。
通常の営業となります。

営業日:11月8日(土)から16日(日)
*11日(火)は休業日です。
 
<たつけづくりワークショップについて>

石徹白の野良着ズボン「たつけ」を作ります。
洋裁・和裁経験のある方は前編(11月12日も実施)
だけ受けていただければ、
あとはおうちで縫えると思います。
裁縫初心者の方は後篇(11月9日、13日)の
受講もお勧めします。


前編:
11月8日(土)  残席2名です
11月12日(水) 満席です 

後編:
11月9日(日) 残席3名です
11月13日(木) 残席2名です


料金:
前編 6,000円(*再受講の方は50%オフ)
後編 3,000円
*布を希望される方+2000円
*たつけ作り方を持っていない方+1,080円

時間:10時から15時
定員:4名(最少催行人数2名)

*石徹白での宿泊を希望される方は
民宿(1泊2食付き6500円~)を
ご紹介します。
 



たつけは、石徹白の野良着です。
何が素晴らしいかというと、
すべて直線断ちでつくってあるので
裁断した後、ゴミがまったく出ません。

洋裁でつくるものは、必ず布を捨てる部分が
出てきてしまって、布に愛着があればあるほど
苦しむことになってしまいます。
(私は洋裁を学んでいたとき、
布を無駄にすることに違和感と罪悪感を抱え続けてきました)

しかも、ストレッチの布ではないのに、
体にフィットするし、運動量が大きくても破れることのない
とても機能的なデザインです。

縫うのは簡単なのですが、
昔は、娘がお母さんから、囲炉裏端で学んだそうで、
最初つくるには、横で見ていてもらいながら縫うのが
覚えるのに最も効率的だと思います。


私は、たつけを商品化して、販売もしていますが、
それだけではなくて、
当たり前のように、自分や自分の家族の服を
自らの手で作りだそう、という気持ちを
たくさんの人に持ってもらいたいと思っています。

それが、ものを大切にする心につながると思うし、
暮らしを生み出していく醍醐味でもあるし、
さらに、日本に伝わる野良着に潜む
多くの知恵や技術をきちんと継承していくきっかけにも
なると思っています。

たつけについて語り出せば、本当にきりがないのですが、
一人でも多くの人に、
日本人がつないできた、大切な民俗的衣装に
触れて、同じようにつなげていってもらいたいと思います。


たつけの話は、また追って、詳しくご紹介して
いきたいと思います。


ということで、今年最後の営業期間となりますので、
ぜひ足をお運びください。

冬向けのグッズもご用意してお待ちしております。 
素晴らしき秋の一日
今日で、トザキケイコ展が終了いたしました。

おいでいただいたみなさま、
本当にありがとうございました。

大勢の方に足を運んでいただくことができ
嬉しく思っています。

この期間は、晴れ日に恵まれて、
抜けるように青い澄み切った空を
毎日のように眺めることができました。

きっと、来てくださった方も、
石徹白の秋のすがすがしさを
満喫していただけたのではないかと思います。

今回初挑戦だったワークショップ。


作家さん的に、試行錯誤の連続だったようですが、
参加してくださった方は、
みなさん、それぞれ楽しんでくださったようでした。

私も少しやらせてもらったのですが、
身近に落ちている木の実を
ちょっとしたアイディアで
暮らしに取り入れ、気持ちを明るく彩ってくれるんだ、
ということが、実感として分かり、
大きな収穫がありました。

こういう自然豊かな場所に暮らしていても、
なかなか、自然物を家の中に取り込むって
生け花か、、、うぅん、、、と凝り固まった頭では
豊かな発想が出てきませんでした。

でも、ブローチとか、ネックレスのような
ちょっとお出かけのときにするような
アクセサリーに使うことができるのは、
当たり前のように落ちているものが
急に宝物のように見え始めて
何だかわくわくした気持ちが膨らんできました。

ほんと、ちょっとしたことなんですが、
毎日に追われていると、いけないですね。

自然の実りと向き合う時間を持てて
とても有意義でした。


そして今日はお子さんのお客様も多くて。
お店の前が、にわかに野外幼稚園みたいになって
ほほえましい風景が広がっていました。


私が石徹白に来た大きな一つの理由として
子どもを自然いっぱいのところで育てたい、というのがありました。

車などの危険にびくびくすることなく、
走り回ってたくましくなってほしい、と。

私が育った頃の自宅の周りにはそういう場所がたくさんありました。

しかし残念ながら、今は岐阜市内にはあまり見当たらず
何かに気を付けながら遊ばなければなりません。


お店の前は、砂利道で、車が入ってくることも少ないし、
水路や池があるけど、小さいので、多少はまってしまっても
命にかかわることもなく、
むしろ、水辺に様々な生き物が暮らしているので
子どもにとってはいい遊び場。

こういう場所でお店を構えることができて幸せです。

足元が悪いところで育った息子は、
たくさん転ぶけど、足腰がかなりしっかりしてきて
みていて安心感があります。

このまま、強く、たくましく、大きくなっていってほしいものです。




さて、10月営業日は今日で終了しました。

11月は8日から1週間営業します。

たつけワークショップも予定しております。


11月が冬前最後の石徹白での営業となりますので、
また、多くの方にお越しいただければ幸いです。

また詳細はブログにてアップいたします。

引き続き、石徹白洋品店をよろしくお願いいたします。
11/11 クメール伝統織物研究所 森本喜久男さんのお話会「土から生まれる布たち」
カンボジアの内戦で、
一度途絶えてしまった伝統織物、

クメール織物を復活させている
森本喜久男さんのお話会を
行います。

郡上での会は今年で3回目です。


森本さんは、織物の復活には、
染めに使う植物、養蚕のた
めの桑の木が必要と、
地雷がまだ埋まっていた荒野をきれいに整え、
織物の村を
つくりはじめました。

それと同時に、織物は人の手によって
土から生み出される
もの・・・

織物に携わる人々が暮らす家、食べ物、そのための森づく
り、
畑づくりなども、カンボジアの人々とともに行い、
自給的な「織物村」が築かれています。

織物は、すべて自然の恵みから
いただいたものでつくられ
ます。
それはかつては当たり前のことでしたが、
今では分からな
くなりつつあります。

あらゆる命が土から生み出されることを、
この織物村では
実感することができ
特に、今の時代において、大切なことを教えてくれる場です。

そんな村での様々な取り組みを森本さんに伺います。
この貴重な機会に、ぜひお越しいただければと思います。

◆日時:11月11日(火)13:30開場、14:00開始
◆参加費:300円 
◆会場:郡上八幡 願蓮寺(岐阜県郡上市島谷)
*会場の駐車場は限りがありますので、近隣パーキングをご利用ください。

◆主 催: 石徹白洋品店
◆協 力:もりのこ鍼灸院  
◆問合せ先:石徹白洋品店 平野馨生里 090-2939-7189 info@itoshiro.org


こちらがチラシです。



年に一度、あるかないかの機会。
ぜひお越しください。

当日は布の販売も行いますので
布に触れていただくことができます。

みなさまのお越しをお待ちしております。
10月19日(日)は白山中居神社の秋の例祭です
10月19日(日)は石徹白の
白山中居神社の秋の例祭があります。
10時から1時間強くらいでしょうか。

春と夏のお祭りには、
巫女の舞の奉納がありますが
秋はなく、華やかさには欠けるかもしれません。

地域外からのお客様ももっとも少ないお祭りです。

しかし、
わずかながら紅葉が始まりつつある
神社周りのひんやりとした空気をめいっぱい吸いながら 
秋の実りを感謝するお祭りとして
私はとても大切に思っています。

祭の終盤には、「げど」投げというのがあります。

稲藁に、うるち米だけをついてつくった
もち(=げど)がくるんであり、
それを投げる習慣です。

げどは、神道の上在所のみなさんが
つくられ、神社に奉納。

まさに、米の収穫の恵みを感謝する
心のあらわれです。

げどをより激しく奪い合うと
よりよいそうで、皆こぞって取り合います。

お味は、というと、
うるち米だけでつくられているので
どんなおもちなんだろうと、
初めて食べるとき、どきどきしましたが
汁物に入れて煮て食べるといい、と
教えてもらって、そのようにしました。

もちもちしているというより、
まさに米を凝縮した塊といったような
とても食べ応えのあるがっつりしたおもちでした。


おそらく、げど投げは、11時くらいから
行われるので、
大勢の方に参加していただければと思います。


白山中居神社は、
私は、頻繁にお参りに通っています。

車で5分ちょっとと、うちから近いところに
あるのですが、鳥居の中に入ると
たちまち違う世界を訪ねたかのような気持ちになり
心があらわれるような気がするのです。

神社の岩境の前で思いっきり息を吸い、
体にその気を取り込むだけで
その日一日が変わっていくので
不思議なものです。

こんな場所が、身近にあって
私は本当にありがたいと思うし、
きっと、長い長い歴史の中で
多くの人が、この神社で
様々な思いを重ねてきたんだと、
自分も膨大な時間の流れの中に
位置づけることができ心地良いです。

安心感というのか、
自分の命の肯定感というか、
何というものでしょうか。

大いなるときの流れのなかに
身を委ねられる瞬間で
在るままの今を受け入れられる心持ちになります。


石徹白においでの際は
ぜひ訪ねていただきたい場所です。
 

さて、明日からまた石徹白洋品店は営業いたします。
19日は、お祭り後、13時から営業します。

この日は、神社の鳥居前で
地元の女性グループによる「くくりひめカフェ」が
営業しておりますので、
昼食に、ぜひご利用ください。

紅葉が始まりつつある
しんと静かな石徹白に
ぜひお越しください。 
励まされること
このところ、
いろんな意味で、魂を注いで
えいやっとつくったものが
お客様の目にとまることが重なって
つくる者として
大きな励ましと、勇気をいただいています。


値段的にこれくらいで・・・
使いやすさとして、こんな生地で・・・と
妥協というか、使い手をあまりにも意識したものは、
正直なところ、自分自身として
納得できない部分があります。

でも、服をつくるときに、
自己満足ばかりではいけないので、
当たり前のように、使ってくださる方のことを
考えたりしています。

だけれど、このところ、
とことんこだわって選びぬき(ないしは生み出し)、
つくりあげた服を
気に入ってくださる方が
いらっしゃるので、
あぁ、このままでいいんだ、という自信も
芽生えてきています。


ここでしかできないものを
実現するというのは、
ある意味、とても難しいもの。

巷には、ものはいくらでも溢れていて
少し余分にお金を出せば
高品質なもの、
肌にやさしいものは
手に入れることができます。

そんななかで、
石徹白洋品店として、
石徹白洋品店しかできないことを
実現するということに、
心を傾けていくことを
やはり、すべきだと思えるようになりました。



肌にもやさしく、
暮らしている環境にもよく、
一方で、説明しなくても魅力的だと思ってもらえるようなもの。


これからもそれを追求して
つくっていきたいと思います。


日々の力は、
いつもお客さまにいただきます。

一人でも多くの方に
手にとっていただけることが
何よりも大きな力となります。

ありがとうございます。


明日からまた深めていこうと思います。 
トザキケイコ展が始まりました
今日から、現代アート作家、トザキケイコの個展が
石徹白洋品店ギャラリーで始まりました。

昨日午後から、深夜にかけての設営で、
作家さん&マネージャー(?)の旦那さんは
大変だったと思います。

しかし、今回で3回目ともあって、
設営は最短だったのでは!?

私自身もばたばたとオープンの準備を
していたので、今朝になって、
初めて彼女の展示を見せてもらいました。



今回、印象としては、全体的に
より柔和で、かわいらしい雰囲気の
展示になっています。




ここのところ、彼女はドイツに滞在したり、
福島を訪れたり、遠方へ出かけていくことが
多かったので、よりたくさんの刺激を受けて、
内なるものが爆発して、巨大な作品が
できてくるのかもしれない!なーんて
勝手な想像をしていました。

そんな私の憶測とはまったく違いました(笑)

だけれど、それは、もしかしたら、合っていて、
アプトプットが、彼女を象徴するような
よりやさしい、繊細で、完結的な
ものとして昇華していったのかなという
気がしています。 


私の個人的な希望としては、
もっとまとまりのない、
思いが先走っているくらいの
彼女の作品もいつか見てみたいなぁなんて
思ったりしています。


とはいえ、彼女の、これまでの作風が
一見して分かるような
多様な作品が集められた個展に
なっているので、ぜひ多くの人に
足を運んでいただき、
トザキワールドをお楽しみいただければと思います。


旦那さんがお手伝いされた
低農薬のお米も販売されています。
新米です!


お店はというと・・・

今回は、少しだけ秋冬を意識したものも
ご準備しました。



夏期間オープンのため、
秋冬はこれまであまり作って来なかったのですが、
ガラ紡のニットや、手織り布のコートなど
これからの季節に活躍してくれそうなものたちも
少しずつ増やしていっています。

マイナス15度くらいまで冷え込む
石徹白の冬の暮らしの中で、
これは、自然な温もりを感じられる!と
私が一押しする素材ばかりです。

うちはとても寒いのですが、
巷に溢れるような、異様な温かさを保持する
合成繊維素材の服は、私は着ることができません。

確かに、温かいのですが、違和感があるし
体が妙にちくちくするというか、心地よくないのです。

それに比べ、ガラ紡の布は、綿なのに、
手紡ぎのような空気を多くはらんだ糸によって
できているので、ほっとする温かみがあります。



ガラ紡の糸を、手編みしてもらったニットも
新登場です。

手編みなので、数に限りがありますが、
ぜひ手にとって、そのやさしさを感じていただきたいと思います。


気がつけば、10月も半ばにさしかかろうとしています。

春になって、夏が過ぎ去り、秋が駆け足でやってきた。
もう冬まで一直線です。

一年の移り変わりは本当に早い。
冬は景色ががらっと変わります。


石徹白は雪が深くて動くのが大変ではありますが、
冬は冬の良さがあります。

寒いからこそ、人と心でつながれる。
寒いからこそ、おいしい保存食ができる!

近いうちに、この石徹白の冬も楽しんで
いただけるように、冬営業も
考えていきたいと思います。
10月10日(金)~19日(日)トザキケイコ展はじまります
もうすぐ10月の営業日が始まります。

今年で3回目の個展、トザキケイコ展。
今からわくわくしています。

石徹白は最近、朝晩は10度近くまで冷え込んで、
昼間は20℃越えるという、
寒暖の差が激しく体調が崩れやすい気候となっています。

しかし、この寒暖の差が、
これから成長していく
かぶらや白菜などの冬野菜を
甘くしてくれるのですね。

紅葉が鮮やかなのも、この温度差だといいます。


今回のトザキケイコ展では、
秋の実りを暮らしの中に取り入れていただけるような
ワークショップを予定しております。

周辺をお散歩しながら、木の実を拾って
アクセサリーやストラップをつくる、という内容です。

ぜひぜひそちらもご参加くださいね。


トザキケイコ展
「せかいと対話することば」

会期:10月10日(金)~19日(日)
10時から16時
*14日(火)はお休みします。
*19日は、白山中居神社の秋祭りが行われるため、
午後1時よりオープンします。
*毎週日曜日は、地元主婦によるコミュニティカフェ「くくりひめ」が
営業しています。ランチ、スイーツ、お茶ができます。


ワークショップ:

10月12日(日)14:00~16:00
10月19日(日)13:30~15:30
30分~1時間は拾い物、1~1.5時間は制作をします。
10月18日(土)は木の実拾いはありませんが、
制作はできます。

料金:1500円 各回定員8名、要予約
お申込み先
0575-86-3360
info@itoshiro.org





12日(日)には、ほっこりおいしいコーヒーを
淹れてくれるONE SOUL号が
移動カフェに来てくれますので、
そちらもお楽しみに!!!


毎年駆け足で過ぎていく秋・・・

わずかな時間ですが、
このひんやりと心地よい秋の空気を
満喫していただきたいと思います。


みなさまのお越しをお待ちしております。

生まれて初めて織った布
私が生まれて初めて布を織ったのは
去年の冬。

織物大好きな郡上在住のお二人のユニット、
ことりワークスさんが
主催された、手織りワークショップでした。

服を仕立てる者として、
布が出来ていく工程を、
すべて知っておきたい。

そして、素材までこだわりたいと常々思っていて、
いつかは、原料生産からやっていきたいと
考えているため、
そのプロセスの一つ、織りを経験したいと
参加してみました。


これまで手織りの布を服に仕立てることは
何度かしてきました。

手織りの布は、裁断すると糸がほつれてきやすく
なかなか扱いにくいのが正直なところです。

しかし、だからこそ、布が、一本ずつの
糸と糸によってできているということが
良く分かって、機械織りの紙のような布を、
逆に不自然なものだと感じてきました。


そもそも、機械が誕生するまでは
すべて人は手で布を織っていたはず。

そして、それを服にして着ていました。


私は、自分自身が織ってみて、
手織りの布と機械の布って
全く違うもののような認識になりました。
 

そして、今、誰もが、たくさん服を買って
簡単に捨てていくことができるのは、
やはり、機械による高速で高度な生産体制に
あるんだろうな、ということが良く分かりました。
(加えて、原料生産の工程の変化もそうなのでしょうが。)



手で織って、仕立てた服を
そんなに粗末に扱える人が
どこにいるでしょうか。


100年くらい前に、手織りをし、したてて、染めて
使われてきた和服を、石徹白洋品店に展示してあります。

これは、とても大切な証拠です。

そう、先人らが、いかに、糸を、布を、服が貴重なもので
いかに大切にしてきたか、ということを
明確に教えてくれています。


おしゃれな模様や、柄、配色があるわけじゃなくて、
生成りだったり、藍染め、黒染めなど
シックなものばかりだけれど、
生きるために、身に付けるものとして、
さらに、日常着として、家族のために家族が
手を動かしてつくりあげるものとして、
もっともふさわしい形状であり、素材だったのです。


素材は、大麻です。

大麻は戦後、栽培が禁止されました。
最近、大麻栽培の復活の活動がさかんになっています。
私は、正直なところ、その具体的な理由や正統的な事由を
勉強不足のため、分からないのですが、
この土地に、これまで長いこと、ありつづけたという背景から、
この地域にとっては、とても大切な繊維であると考えています。

ここに、その服があるから、
石徹白にとって、大切なのです。

他の様々な理由は、あるのでしょうが、
私には、はっきりとは、分かりません。


いずれにしても、
私は、
できる限り原点に立ち戻って、
自分の手で
生み出す、という経験をすることが
これから、より必要になってくると考えています。

それは、ストーリー性があるものを
暮らしの中に取り入れるということでしか、
誰もがあふれる商品に飽き飽きして
ものが売れない、ということもあるかもしれない。

でも、そんな表面的なことじゃなくて、
もっと、大切なこと。

どう生きて、どう死ぬか、ということを
より深く実感することが
求められるのではないかと思うのです。



私たち人間は、他の動物と違って服をまといます。

ものを食べることと同じように、
ものをまとって生きています。

着るものは、肌と、体と一体になっている。

体にいいものを食べよう、ということは
さかんに言われるし、それにお金は惜しまないのに、
着るものは、よく分からないところから
運ばれてくるチープなものが多い。


私は、着ることも、生きることの一部だと
思っているのです。

ファッショナブルに生きる、とか、そんなんじゃなくて、
いかに、日々、心地良く、
自分の体の声に耳を澄ませて
生きていけるか。

さらにいうと、体を、命を守るそれらのものが、
生態系のバランスの範囲内で
きちんとおさまっているかどうか、
ということも、
私たちが、健全に、持続的に生きていく、ということと
イコールにもなってくる。


あまりにもたくさんの服はいりません。

自分で織ってみて、
人の手が生み出せる布の量が分かりました。

ただし、私は糸からつむいだわけじゃないから
本当には分かっていません。
そこから、いつかは、やっていきたい。



先日、うちに来てくれたきれいな女性が
狩猟と解体にはまっているという話をしてくれました。

自分は、たんぱく質(肉)を自分でとれないから、
それをとる術を学んでいると。

狩猟と解体と聞くと、ぎょっとしちゃいましたが、
その理由を聞いて、納得しました。
生きて行くための、リスクマネジメントの
一部なんだどうな、と。


それと同じように、
私たちが生きていくために必要な服を
自分の手で生み出すことの、
せめて道すじだけでも、
誰もが実感として理解することで
より生きる実感を感じられるし、
安全に生きられると思うのです。

なんて書くと、極端に思われるかもしれませんが・・・


ということで、生まれて初めて織った布を
まとえる形にしてみようと、試行錯誤中です。

でも、やっぱり、自分で織ったものは、なかなか決められない。
裁断できない。




限りなく、切らないような方法で
つくろうと思います。


前置きがずいぶん長くなってきましたが、
このようにして、自分で染めたり、織ったり、仕立てたり、
着るまでのプロセスに、どこか一部であっても
自分の手が入りこんでいるような
服づくりができる場を、
来年以降つくっていくつもりです。

来年に工房を増築し、
再来年オープンを予定しています。


趣味的にでもいいけれど、
生きるための服をつくる場所に
なったらいいなと思います。

今設計段階、
これから詰めていきます。

名前も考えなくては・・・。


ただものをつくって売るんじゃない、
服というものを通じて、
生きることを問うていく、
そんな機会を生み出せる人に、場になっていきたいです。

ご興味ある方、ぜひ一緒に企みましょう!
 
手織りのストールたち
今年の営業は例年通り11月いっぱいの予定です。
石徹白は、11月に入ると、雪が降ることがあります。

根雪になるのは、だいたい12月末くらいなので、
道はそれほど心配ないと思うのですが、
11月で根雪になった年もあるみたいだし、
道路状況が悪いと危険です。

でも、石徹白洋品店ならではの
冬のグッズもつくっていきたい、という思いもあり、
今年は12月に、郡上八幡に今年オープンした
糸カフェさんで、
石徹白洋品店としてクリスマスギフト展を行うことにしました。

まだ詳細はこれから決めていくので、
決まり次第お知らせします。

が、着々と、すてきなギフトたちが出来上がっています。

ラインナップの一つとして、
手織りのオーガニックコットンのストールを予定しています。

これは、かねてからお世話になっている
郡上市大和町の障がい者施設、みずほ園さんに
お願いして、織っていただいています。

手紡ぎのような風合いのガラ紡の
エコ染め(草木染めではないのですが
環境に配慮した染料で染めたもの)の糸を使って
様々なヴァリエーションのストールを
織ってもらっています。


コットンなので、冬はあったかく、
春先まで、そして、ものによっては夏の紫外線対策の
ストールとして使っていただけると思います。

手織りならではの温もりが伝わってきます。

とはいえ、手織りだから・・・とざっくりしているより、
かなり美しく、緻密に織ってくださって、
え?!これ、手織りなの!?と思われる方もいるかもしれません。

それくらい、綺麗なんです!

まだ写真撮影をしていないのでストールを
お見せすることができないのが残念ですが、
同じような糸を使ったとは思えないほどの
多様なストールたちが織り上がっています。



大切な人に贈りたい。

そんなふうに、感覚的に思ってもらえるような
やさしい、丁寧な、気持ちのいいストールに
なるのではないかと思います。



そもそも、私自身、誰かに贈りたいと
思えるものが、市場にはあまりありませんでした。

素材はどこから来ているのか。
どういう人の手によって、
どんな気持ちでつくられたものなのか、
それは、実用性があるのか、
長いこと、飽きずに使っていけるものなのか・・・

考えれば考えるほど、
顔の見えない状況のもとで
つくられたものは、手が出せなくなっていきました。

もちろん、デザインがすてきなものは
いくらでもあります。

お手頃な価格で、かわいいものなら
もらった人は嬉しいでしょう。

でも、手渡す側として、
出生がきちんとしたもので、
本当に納得できるものを選びたい。

そんなふうに思ってきました。


大学のゼミの先輩がやっている
バングラディッシュでバッグをつくる
マザーハウスとか、
エシカルジュエリーをつくっているハスナとか、
もちろん、カンボジアで伝統織物を復活させた
IKTTとか、
これこそは!と思えるものを作ってみえる方は
探せばいらっしゃいます。

石徹白洋品店も、
よどみない晴れやかな心持ちで
本当に大切な人に贈りたいと
思ってもらえるようなものづくりを
していきたいです。
していっているつもりです。



その一つが、手織りのストールたち。

みなさんにお見せできる日が来るのが
今から楽しみです。


クリスマスなんてずっと先と
思っていましたが、
気がつけばもう10月・・・・
あと2カ月で、
すてきなものたちを、
準備していきたいと思います。

乞うご期待ください! 
昔の地図づくりワークショップ
石徹白公民館の、今と昔を語り継ぐ会にて、
昔の地図づくりの会、第一回目を行いました。

地域の70代後半~80代のお年寄りに
来ていただいて、
この場所に、こういうお店があったとか、
どういう場所で川遊びをしていたとか、
スキーをしていたとか、
いろんなお話を聞きました。

昭和30年代が、石徹白はもっとも賑やかだったそうです。
人口は今の3~4倍ほどの1200人。

お店は、床屋さんと雑貨屋さんが想像以上に
たくさんありました。

雑貨屋さんは食料品から日用品まで
何でも扱うところ。

そして、製材所もいくつもあって、
地域外から製材所を立ち上げに入ってきた人も
大勢いたそうです。そのために働く人の住む
住宅(町?)もありました。


みなさん、本当に生き生きした表情で
様々なお話を聞かせてくださいました。


やり手だったある村長(石徹白は昭和33年まで村だった)の
お話は、それだけで物語になってしまうくらい
様々なエピソードが出てきました。

また、ちょっとお下のお話(笑)のときの
みなさんのいたずらっ子のような顔つき。

なんだか、その時代にタイムスリップしたくなってきました。


昔の地図をつくる目的は、
今と昔を語り継ぐ会として
年に一度制作する冊子に入れたり、
11月2日に開催される石徹白の
ふれあい文化祭で掲示したりすることです。

ただ、それだけではありません。

昔のことを、保存することだけが
目的なだけではありません。

今からの未来をつくるために
先人らの営んできた暮らしを知り、
活かしていく、というところを
私は一番大切にしていきたいと思います。



石徹白は、これまでも、大勢、地域外から人が入ってきて
生きていくために仕事を生み出し、
苦労を重ねて来られました。

今、石徹白への移住者が少しずつ増えていますが、
それは今の時代だけに限ったことではないということが
分かりました。

いつの時代も、人は、生活をするために
知恵を絞り技術を身に付け、
そして、地域の人とともに力を合わせてきたのです。


当たり前といえば当たり前だけれど、
今だけを眺めていたら
ついつい忘れてしまいそうになります。


どれだけの人が汗水たらし、
この地で必死に生きてきたのか、
その積み重ねの上に、私はここにいて、
先人らの尽力を、いかに引き継いでいけるのか。

私はそう考えていきたいのです。


集落内に生きている者同士の信頼する心や、
ここの歴史や信仰を大切にする気持ち、
自然の恵みや厳しさを受け入れる力・・・

途切れてしまわないように、
受け継いでいくことが、
ここで生きていく者として
当たり前に大切に思いたい。

ともすれば、新しいことをやってやろうとか、
何か立ちあげてやろうとか、
思い上がってしまうかもしれないけれど、
私は、少なくとも、この土地での
積み重ねの上に、
そして、命の連鎖の中に在るのみ。

そう思うと、
毎日、過ごしていく、一瞬一瞬のときが、
新しい出会いや、
ともに生きているみなの命の尊さが
より鮮明になり、
日々が輝くように感じるのです。 


昔の地図づくりをしていて、
そんなふうに思いました。


今回お話を聞いたものをもとに、
具体的に地図に落とし込んでいきたいと思います。

楽しみがいっぱいです。