たつけ・はかまの寸法表(マチギ・ノラギ)
この度、ネットショップオープンに伴い、
当店のパンツ商品「はかま」「たつけ」についての
詳しい寸法表を作成いたしましたので、ご参照ください。














雪がざんざん降っています &冬ワンピについて
本格的な冬到来を思うような
雪の降り方です。

ようやく石徹白らしくなってきました。



寒さも身にしみます。
猫たちが、先を争って薪ストーブの前を狙っています。
(が、子どもに手を出されるので逃げ惑っていますが・・・)


さて、飛騨古川のイチノマチクラブさんでの
企画展に、石徹白洋品店で初めてつくった
冬服を持って行きます!

この冬、冬服をお披露目するのは、
古川での展示が最後となりますので、
ぜひ多くの方に足をお運びいただければと思います。


このたび、初めて、本格的にワンピースをつくりました。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

今日は、ワンピのお仕立てについて
お伝えしたいと思います。


今回、冬ということで、尾州のウールやカシミヤを
使わせてもらいました。
ウールを使うのは、私自身初めてでした。

形は、石徹白の野良着「ハッピ」がもとになっています。
袖や、身幅などほぼ、ハッピです。

簡単なシルエットだから、大丈夫!と思って
つくっていったのですが、
ウールは地厚いため、これまで使って来た
コットンやリネンとは違っていました。

そう、裏の始末が難しいんです!

縫ってくれた専門学校時代の友人も
かなり苦労して、もっともきれいで
手をかけた形でつくってくれました。

悩みに悩んで、こうしてみた、改良してみた、
手でまつってみた・・・
本当にものすごい膨大な時間をかけてくれました。


そうして出来上がってきたワンピたちは
本当にきれいです。

表も、裏も。



ディテールも、十分、美しく表現されています。





私がなぜ、このようなことをお伝えしたいかというと、
既製品の服で、ここまで一点物的な縫い方をされたものって
市場に出回らないです。

これだけのお仕立ては、正直、
オーダーメイドの、本当に一点物というかんじです。

本当のことをいうと、
期せずして・・・という側面もあります。

結果として・・・というか。

でも、やはり、私はこのような方法でのお仕立てが
本当にいいなあと改めて思ったのです。

既製品は、縫いやすいさを追求しているので
縫う人にとってベストなんです。裁断屋さんもしかり。

けれども、このような服は
着る人のことを一番最初に考えられています。

いかにきれいにお仕立てするか。仕上げるか。

かつては、お母さんやおばあちゃんが
子供たちの服をつくるのが当たり前だった。

その時代は、みな、こういう考え方で
服を作ってきたんだと思います。

だから、長いこと使いたいと思ったし、
妹へ、あるいは親戚の小さな子へと
引き継がれていくものでした。
決してすぐに捨てられるものではなかった。


私は今回、ワンピをつくって、
完成した服に
その心のこもり方というか、
なんというか、やさしさというのが
出てくるんだなと実感しました。

Yちゃんにおしたてをお願いして本当によかった。
ありがとう!

カシミヤ100%のワンピ。




















自信を持ってお届けします。
冬のワンピ、ぜひご試着くださいね。 
本藍染め、手織りデニムの「たつけ」
石徹白洋品店始まって以来、
ずっと実現したかった
本藍染め、手織りの「たつけ」づくり。

素晴らしい藍染め&手織り職人さんの
皆藤さんによってこんなに早い段階で
実現するなんて夢のようです。



手織りとは思えない緻密な生地ですが、
触ってみると、人の肌のような湿度があり、
なめらかで、温かみのある布です。

なんて言葉で表現したら適切なのか
分からないくらい、とにかくかっこいい。

惚れこんでしまいます。
私、本当に欲しいと思うものって
正直そんなにたくさんないんですが、
これは間違いなく、
自身のワードローブに加えたい。

そんな素敵すぎるデニムたつけ。



受注生産いたします。
6カ月程度お時間をちょうだいいたします。


詳しくは、お問合せください。

info@itoshiro.org


本当につくりたいものをつくれる幸せ。

もちろん、すべてのものが、
つくりたくて
ご提案したくて
納得するものをお作りしているつもりです。

が、これだけこだわり抜いて、
説明なしにも、自信を持って
使っていただきたいと思えるものって、
そうそうないと思います。


皆藤さんご自身が畑で栽培された藍で
すくもをつくり、



藍を建て、染めてみえます。




私は、藍染めに憧れてきました。

数年前に中津川のしずく地藍工房さんで
半年通って、畑から、藍染めまで学ばせていただきました。

そのときは、藍染め師の戸塚みきさんは
憧れの対象でした。

それくらい、畑から藍染めをやるなんて
あまりにも大変で、それを実現されている女性が
いるなんて・・・と本当に遠い存在でした。

けれども、石徹白に残る野良着が教科書代わりで
「たつけ」をつくっている私にとって、
藍染めは必要不可欠なもので、
いつかいつか自分でやってみたい、
あるいは、そういうものでたつけをつくりたい、
という思いが募り続け、
結果、隣町(?)の皆藤さんとの出会いによって
究極的な「たつけ」が完成したのです。

そして・・・いつか自分の染めた糸で
皆藤さんがつくってくださったようなたつけを
実現させたいと、甕を設置し、
藍染めを本気で目指すまでに至りました。


本当に不思議だし、自分でも驚くほどの
スピード感なのですが、
それくらい、求めるものなのです。


まだ、石徹白で育てた藍で
藍染めができているわけではないのですが、
正真正銘の本藍染めの、
私にとってはお手本としての
デニムたつけが完成しましたので、
気に入っていただける方には、
ぜひ一度、ご試着いただければと思います。




 
草木染め、手織りのオーガニックコットンストール
石徹白洋品店では、服だけではなく
ストールもお作りしています。

これは、生地から服をつくる大きな挑戦のための
小さな一歩。

いつかは、オリジナルの草木染めの生地で
たつけやはかまを作りたいと企んでいますが、
まだまだ修業中です。


さてさて、草木染めのストールはいつもとても人気です。

これは、マリーゴールドの花染め。



さまざまな植物を染めていて、
多くの草花が「黄色」を持っていますが、
ここまでビビッドで輝きのある黄色を出す植物は
そう多くありません。

マリーゴールドのなせる技。



織りは、郡上大和、みずほ園の木田さん(男性)が
こつこつとめちゃくちゃ丁寧にしてくださっています。

あじろ織。

私、こんなにきれいに織れません。
頭が下がります。

かっちり織られるのに、
ふんわりやわらかくてやさしいんです。
手織りなので、空気をはらんで
見た目よりずっと柔らかくて温かくなるのですね。

糸は、オーガニックコットンのガラ紡糸。
先日、この糸の綿を供給している会社の方に出会って、
コットンの安全性について、きちんと確かめました!ので
どなたでも安心して使っていただけます。

こちらは、杉の葉っぱと、アカソ(カラムシの仲間)で
染めた糸の二本取りと生成り糸の組み合わせ。



オレンジ色、と表現されるかもしれませんが、
何ともいえない2つの微妙な異なる色の糸が
組み合わさっているので、
奥行きのある色味が表現されています。



植物の色は、どういう組み合わせでも
しっくりくるのが不思議です。

自然のなかで、共生しているもの同士だからでしょうか。


これらの糸は、石徹白にある植物で
私が染めるのですが、
糸がじんわりと染まっていくときの
幸福感ったらたまりません。

私は布を染めるより、糸を染めるほうが
好きなのですが、
それは、染まっていく瞬間と、色が馴染んでいくのが
手にとるように分かるからなのかなあ、と
勝手に理由づけしています。

染める楽しみ、喜びを
たくさんの人と共有していきたいなと思うくらい好きです。

これからも、たくさんではないけれど
コツコツと、手織りものを作り上げていきたいです。

メンズシャツ
今年の春先から展開しているメンズシャツ。

たつけを気に入ってくださる男性のお客様に、
たつけに合うシャツをご提案しております。

生地は、国産の機屋さんのものを厳選し、
和のテイストの入った石徹白洋品店らしいデザインをと
試行錯誤しながら制作しております。

2016年秋冬シーズンに向けてお作りしたものを
ご紹介します。

リネン100%のシャツです。



写真ではわかりにくいですが、
後ろ襟の部分が、擦り切れたり汚れたりしやすいので、
和服の「半襟」の考え方を取り入れて、
共布が手縫いされています。

それを取り換えて長く使っていただけるように。

シンプルなデザインで、たつけだけではなく、
お手持ちのワードローブに加えていただければと思います。





こちらは、コットン100%。
広島の機屋さんのもので、藍染めの生地です。



こちらも、和服の雰囲気を出すために、
裾や、袖は手まつりで仕上げてあります。

胸ポケットもステッチは手縫いで。
細部にまでこだわりが。

7~8部袖なので、真冬はインナーと合わせて、
真夏以外の3シーズン、お使いいただける生地です。





シーズンごとに、生地を変えて、
メンズシャツをつくっていきたいと思います。

ちなみに、これをデザイン・お仕立てしてくださっているのは
岐阜市のメンズのデザイナーさん、
メルチデザインさんです!

なんと、ご自分でお米もつくってしまう
自給自足系(?)のデザイナーさん。

かねてから一緒にお仕事したいなあと思っていましたが、
念願叶って、今年からご一緒させていただいております。

うれしい!

石徹白洋品店の考え方や雰囲気を
ふんだんに取り入れて、一緒に創り上げてくださっていて
ありがたい限りです。

これからも、メンズラインも充実させていきたいと思います。 
上衣(さっくりのベスト・ハッピのワンピ)について
石徹白洋品店の中心的なアイテムは
パンツです。

たつけ、そしてはかまをメインに作っています。

が、石徹白に伝わる野良着には、
上衣もあり、それらを参考にして、
ベストやワンピースもお作りしています。

これは、たつけの上に着ていた
「ハッピ」を参考にしてつくったワンピースです。

基本的に直線断ちです。



直線ではありますが、着用すると、
体に合わせてきれいなラインを描きます。



ウエストベルト無しで、Aラインのワンピースに。



和服って、形は同じなのに
着る人によって表情が変わります。

着物も、同じ形で同じ柄のものでも、
着る人の雰囲気によって
ものすごい個性が出るとかねてから感じていました。

和服をベースにしたワンピもそうでした。

フリーサイズでどなたでも、
その方の体に合うものとして
馴染んでくれる。

洋服だと、どうしても服自体のデザインが
主張されるので、同じ「服」でも
和服と洋服には
大きな差異があるんだなあと実感しています。


こちらは、袖無しの「さっくり」という上衣をベースにした
ベストです。



これは紬(シルク)の藍染めの生地で一点物です。



とにかく軽くてあたたかくて、
一度まとうと、自分の皮膚の一部になったような
そんなふうに感じさせる一枚です。

紬のお着物も、いい意味で
体に纏わりつくというか、温かみがありますが、
これも同じような、
いや、もっと肌感のある生地です。

もとになった「さっくり」はこちらです。
50年近く前に、石徹白で栽培された大麻で
つくられたものです。



さっくりは、他の服と違う生地でつくられていたようです。

大麻のきれいな細い繊維ではなく、
細い繊維をとるときに出てきた
くずわたのようなものをとっておいて、
それに「からむし」を混ぜて、
紡ぎ合わせた太い糸で織られています。

一番外側に着用していたので
粗く固くて、丈夫なものが好まれていたというのも
あると思いますし、
きれいな繊維をとったあとの残った繊維も
捨てることなく利用していた、という暮らしの知恵が
見受けられ、このさっくりを眺めるたびに
愛おしさが募ります。




先人らの手仕事に思いをはせながら、
それに恥じないような、ものづくりに
取り組んで行きたいと思います。

「はかま」(ワイドパンツ)について
石徹白洋品店の服のご紹介、第2弾です。

「はかま」です。

これは、いわゆるワイドパンツとして
お使いいただけるものです。



これは、前回ご紹介した「たつけ」と同様、
すべて直線断ちでできています。

実は、「たつけ」よりシンプルなつくりで、
長方形4枚と、正方形1枚がベースでできています。

これは、「マチギ」の「はかま」で、
お尻の部分もすっきりとしたデザインになっています。





股にマチが入っているので、あぐらをかくこともできます。

こちらは、「はかま」の原型。
50年ほど前に作られ、着用されていたものです。
大麻布、藍染めで風合いがものすごく良いです。


「はかま」は、着物の上から、着物をたくしあげて履いていたもので
雪の中を歩くときでも着物が汚れないように履いたようです。

「たつけ」は作業着だったのに対して、
「はかま」はお出かけするときに着用したり、
生地を変えて作り、家の中での普段着としても
使われていたようです。

正面のおじいさん、おばさんが履いているのが「はかま」と思われます。



この原型に忠実な形で再現し、販売しているものもあります。


足首のところが締まっているので、
足さばきが良く、動きやすいもので、
一番上の写真の「はかま」より実用的かもしれません。




はかまを初めて知ったときに、
使う布の無駄のなさに、
「たつけ」と同様、どれだけ驚いたか!

たつけより、布の用尺は必要ですが、
こんな単純なつくりを、
私は洋裁をしていて、思いつきもしませんでした。
それくらい簡単なんです!

今は、「たつけ」の作り方しか
販売していませんが、
近々、「はかま」の作り方も
公開して、みなさんにマイはかまを
作ってもらいたいなあ、と目論んでおります。
(と思い続けて何年。。。。)



とにかく、布が無駄にならない、
簡単な作り方、
そして、体形に合わせて簡単にグレーディングもできるので
家族のために、お母さんが仕立てていたものとして、
ものすごくふさわしい形になっているんだなあ、と
実感しています。


自分で栽培した麻から、糸を績み、
手織りした布を、いかに大切に使っていくか
というのを追求すると、このような形になって当たり前。
そんな気がします。

ぜひ一度、はかまも、実際に履いて、
その着心地を確かめていただきたいです。

 
「たつけ」(パンツ)について
石徹白洋品店の基本の服について
すこしずつご紹介していきたいと思います。

石徹白洋品店をもっとも象徴する服、
それが、「たつけ」というパンツです。






和服の考え方で作られているので、
布はすべて直線断ちで、無駄になる布はありません。

裁断が特徴的で和服の知識と技術の叡智が
詰まっているパターンだと思っています。

お尻の部分に余裕がありつつも、
足もとはスリムで動きやすく、何枚も愛用してくださる方が
いらっしゃるので嬉しいです。

ウエスト部分は、中に紐が通っていて調整できるのと、
ベルトもついています。
ベルトは取り外しができ、お手持ちのベルトを
お使いいただけます。





店頭では、オリジナルの昔からのたつけに近い形で
お作りしているのが
「ノラギたつけ」(18,000円~)です。素材は、リネンとコットンが中心です。

上記の写真のような、よりリッチな素材を使って、さらに、ヒップの
ふくらみが目立たないようなかたちでお作りしているものが、
「マチギたつけ」(30,000円~)です。
現在は、リネン、ウールが中心です。

ぜひ一度、店頭または、企画展等でご試着いただければと思います。


ちなみに、「たつけ」は
この集落で、誰もが履いて、農作業をしてきました。

昭和20年代の写真です。
現在、80代のおばあさんから写真をお借りしました。


実際に、着用されていた麻(大麻布)のたつけ。
股に大きなマチがあり、動きやすいです。


お尻も余裕があり、作業がしやすいようになっています。


これは石徹白で栽培された大麻布で手織りされ、
手縫い、手染めで仕立てられています。


このブラックは何で染められたのか、分からないのですが、
明治以降は、黒は化学染料が入ってきているので
そうかもしれませんし、
色のあせ方を見ていると、ベースに何か草木で茶色系で染めて、
鉄媒染をしたのかなあと想像したりしています。
はっきりしたことは分かりませんが、
すべて地域の中で生み出されたもの、ということは明確です。



このたつけは、現在でも、石徹白に伝わる「石徹白民謡」の
踊りの衣装になっていて、小学生からお年寄りまで
舞台発表で踊りをするときには、着用されています。

地域の方にも馴染みがあり、
お年寄りは「これを履いていると甲斐性がいい」と
懐かしそうに嬉しそうにお話してくれます。

まさに石徹白を象徴するパンツ。

ここに凝縮された石徹白の風景、知恵、
歴史の積み重なりを愛おしく思いながら
お作りしております。


ぜひ一度、ご試着くださいね。